Sagebase は公開済みのデータを段階的に広げています。「入っていないもの」「入っているが偏りがあるもの」「誤りが残っているもの」を、利用者が最初に読める場所として 1 枚にまとめました。

この一覧は内部の棚卸しをもとに書いています(2026-10-22 時点)。率は手で書かず、毎週更新される集計(inventory.json、最終集計 2026-10-22)から埋めています。直す予定の項目は、直り次第この一覧から消します。「追跡」欄が — のものは公開の追跡 Issue(sagebase-community)が未起票で、起票次第リンクに置き換えます。ID の例外(賛否 3 表 proposal_vote_records / proposal_vote_parliamentary_groups / proposal_vote_politicians は生成時の UUID4 のまま)は sagebase_id のポリシー にあります。

誤りを見つけたら フィードバック から報告してください(公開の議論は sagebase-community の Issues)。報告には sagebase_id を添えてください(sagebase_id のポリシー)。


1. 収録範囲の偏り

賛否の粒度は議会ごとに違う

  • 衆議院は会派単位の採決しか公開されていないため、賛否は 会派単位(proposal_vote_records の judge_type = 'parliamentary_group')です。個人票として見える行(graph 層の edges_voted_on で source_type = 'GROUP_EXPANSION')は会派の方針を所属議員に展開したもので、本人の投票行動そのものではありません。
  • 参議院は記名投票(押しボタン式)の結果を 個人単位 で収録しています(source_type = 'ROLL_CALL')。
  • 都道府県議会の個人票は、議会が公開する表決結果と議員名簿を 氏名の完全一致で名寄せ したものです(source_type = 'VOTE_RECORD_MATCH')。同姓同名や表記揺れは取りこぼします。
  • 集計するときは graph 層の source_type で経路を分け、会派展開分を個人の判断として扱わないでください。衆議院は源泉に個人票が無いため、この制限は解消しません。

「賛成でない = 反対」は成立しない

都道府県議会分を投入してから、approve(賛否)の値域が「賛成 / 反対」だけでなく、議長・副議長(職務上の中立)、除斥、欠席・退席・退場・不在、棄権・白票・その他・該当なし を含むようになりました。賛成以外をまとめて反対と数えると誤ります。値は 賛成 / 反対 / 議長 / 副議長 / 除斥 / 欠席 / 退席 / 退場 / 不在 / 議場に不在 / 棄権 / 白票 / その他 / 該当なし です。源泉の区別をそのまま残すので、解消しません。

造反フラグ is_defection は全行 NULL

graph 層 edges_voted_on / edges_cast_vote の is_defection(所属会派の方針と異なる投票をしたか)は、会派方針の確定処理が未反映のため 全行 NULL です。都道府県議会分は、源泉に会派方針との突合材料が無いため原理的に算出できません。is_defection = TRUE の抽出は空を返します。

直す予定: 国会分はあり。都道府県議会分はなし。

採決(VoteEvent)に紐付かない票がある

edges_cast_vote(採決経由の個人票)は、その議案の審議経路に採決 stage が記録されている分しか紐付きません。参議院の記名投票と会派展開分は審議経路が未投入のものが多く、大半が紐付きません。「政治家の全投票」を数える用途では edges_voted_on を使ってください。

直す予定: あり(国会の審議経路の投入)。

地方議会の選挙当選者はほとんど入っていない

elections には地方議会の議員選挙が統一地方選の日付で一括生成されていますが、当選者(election_members)が入っているのはごく一部です。地方議会の政治家は主に会議録の発言者から作られており、選挙区や当選回数などの属性は国会議員より薄くなります。取得は「議会 × 任期」を単位に、公表元の機械可読物から順に当たる方針です。

直す予定: 会議録を収録している議会はあり。全議会分はなし。

0 行のテーブル・エッジ

BigQuery Sharing(Analytics Hub)の公開リスティング説明文で「現状 0 行」としているものです。スキーマは公開済みですが、クエリしても空です。

テーブル / エッジ状態直す予定追跡
pledges(公約)収集経路が未実装未定—
meeting_attendance(会議単位の出席 / 欠席)抽出経路は段階拡充中あり—
meeting_positions(会議単位の議長 / 副議長 / 委員長 / 理事)同上あり—
edges_submitted / edges_group_submitted / edges_conference_submitted(提出系)提出者と政治家 / 会派 / 会議体の紐付けを反映中あり—

国会のみ、または一部議会のみの項目

  • party_membership_history(政党所属履歴)は国政選挙の当選者から再構成した派生表で、網羅的な所属履歴ではありません。
  • 会議録を収録している地方議会は、カバレッジ の議会別一覧にあるものだけです。一覧にない議会はマスタ行(governing_bodies)と選挙の器(elections)だけがあり、会議・発言・当選者は 0 件です。

2. 名寄せと抽出の品質

本節の項目は、明記のない限り改善を続けています。

発言者と政治家の紐付け率は低い

会議録から抽出した発言者(speakers)のうち、政治家(politicians)に紐付いている割合は 8.5% です。発言を政治家単位で集計すると、紐付いていない発言者の分が落ちます。edges_spoke_in(発言集約)のカバレッジが低いのも同じ理由です。

品質列の読み方

名寄せと LLM 抽出には誤りが残ります。次の列で信頼度を見て、低信頼の行を「事実」として扱わないでください。

列意味使い方
matching_confidence名寄せ / 抽出の信頼度(0.00〜1.00)。構造化投入の行は NULL分析の用途に応じて閾値で絞る
is_manually_verified人手で確認済みか厳密さが要る用途では TRUE のみ使う
matching_funnel_stage名寄せがどの段階で決まったか経路別の精度を見るときに使う
edges_spoke_in の min_matching_confidence / all_verifiedエッジを構成する名寄せの最小信頼度 / 全件検証済みかWHERE で必ず使う

発言の境界が源泉どおりでない会議録がある

発言(conversations)の分割は源泉の体裁に依存します。議長の発言行に議員の質問本文が混入している議事録が一定数あり、その場合は発言者が議長になります。また、話者名の欄に本文の一部が入り込んだ行、話者が別人に付いた会議録(一部の自治体システム由来)が既知のものとして残っています。

発言 0 件の会議がある

過去に取り込んだ kaigiroku 系(多くの府県・政令市が使う会議録システム)の会議録には、投入時のフィルタで本文が落ちたまま 発言 0 件 で残っている会議があります。dbsr 系の一部の議会でも、本文があるのに発言が 0 件のまま固定された会議録があります。会議は存在するのに発言が無い場合、欠落の可能性があります。再取得で順次埋めています。

議会別の「発言 0 件率」(発言を 1 件も切り出せていない議事録の割合)は カバレッジ の議会別一覧にあります。

LLM 抽出の誤り

議案の審議 stage、提出者の名寄せ、議事録冒頭の役職抽出は LLM を使っています。抽出漏れや取り違えは残ります。matching_confidence を見てください。

直す予定: 改善は続けますが、解消はしません。


3. 残っている既知の誤り(是正待ち)

原因が分かっていて、是正が本番適用待ちのものです。適用され次第ここから消します。

種類影響するデータ追跡
会議の日付が 1 年ずれている大阪市議会(kaigiroku)の年をまたぐ会期の 1〜3 月の会議—
会議と本文の取り違え熊本県議会の 1 会議、栃木県議会の一部の議事録(別県の本文が載っている)—
本文の欠落・途切れ静岡県議会の議会内文書(ページ送りで本文が切れる)、静岡県議会の古い委員会(一覧の打ち切りで未取得)—
発言でない行の誤認高知県議会の「資料」会議録—
1 会議に複数日分の議事録が集約kaigiroku 府県テナントの一部—
話者が別人に付いている島根県議会の一部の議事録(dbsr 系)—
一覧の 2 ページ目以降が読めていないdbsr 系の旧版テナント(仙台・広島など)の会議の一部が未取得—
議案の件名に文字が割り込む宮城県議会の一部の議決—
補欠選挙の当選者が本選に畳まれている県議会の elections / election_members(定数超過・誤った当選日)—
名前の表記が揃っていない東京 23 特別区の governing_bodies.name(都道府県名の前置)。是正で ID が変わるため告知のうえ実施—
同じ発言者が新旧 2 形で併存「姓(名)役職」形式のヘッダを使う議会の speakers—

上流サイト起因の誤り

議会の公式サイトや会議録システムが公開している原文に含まれる誤記(日付・元号・氏名・件名など)は、そのまま収録されていることがあります。Sagebase は原文を独自に書き換えません。気付いた場合は フィードバック から報告してください。

直す予定: 原文は書き換えません。報告を受けたものは、訂正の記録を残して反映します。